越後の牛の角突きは千年前から続く伝統ある闘牛大会です。今年も5月3日から山古志会場で始まります。国の定重要無形民俗文化財である伝統行事、越後の牛の角突きを紹介します。
越後の牛の角突きはどんな闘牛大会なのでしょう
牛は昔から新潟の山古志や小千谷に農業の手伝いの担い手として飼われていました。力が強く、粗食に耐えていける、赤牛や黒牛はこの地区で昔から、田や畑を耕すためや、荷物を積んだ大八車の運搬に飼われていたのです。
この角突きの牛は、岩手県南部地方の「南部牛」を源流とする、「赤牛」や「黒牛」が出場します。体重1トン近くの南部牛は勇壮で力強く闘牛にはもってこいでした。
昔はこの集落で富裕層だった旦那様たちが強い牛をたくさん飼っていて戦わせて楽しむということでしたが、近年では牛の角突きという伝統行事を大事にする若者たちが多く参加して「越後の牛の角突き」が続けられています。
牛の角突きは、まずは相撲の土俵入りのように、一頭ずつ牛を角突き場で引き回します。相手の一頭も同じように土俵入りの儀式をします。
そして、勢子(せこ)と呼ばれる、牛の角突きをする世話人たちで2頭を引き合わせて始まるのですが・・・
越後の牛の角付き 勢子たちの息の合った手綱が大事です 勝敗は
取り組みが始まる2頭の牛たちは土俵の中央に集められ、お互いの鼻先を近づけます。鼻には綱ついていて、2頭の呼吸が合ったところで同時に鼻綱を抜き取り、高く放り投げます。
これを合図に1トンもの巨大な牛たちの戦いが始まります。頭をぶつけ合い、角と角をあわせての押し合いです。
勢子の「ヨシター!」というかけ声を聞いて、牛たちは勇猛に相手の急所目指して角を突き合います。
普通の角突き闘牛ですと、ここで逃げ出した方を負けとするのですが、越後の牛の角突きは熱戦の良いところで「引き分け」にするのが特徴的です。
戦いを仕切っている勢子長が牛が死闘を尽くして同格に戦っているところを見極めて、手を高く上げて合図を送り、人力で2頭を引き離します。
ここで勢子たちが牛に綱をかけて手綱を引き合うのですが、勢子たちの息の合った牛の綱引きも見所です。
このように闘牛が行われるため、牛たちの組み合わせも最初は若く経験が少ない牛で取り組みが始まり、最後は強い横綱の牛が出てきます。
越後の牛の角突きは会場が二つ、旧山古志村と小千谷地区
5月 3日 (日), 12:00 ~ 15:00
小千谷闘牛場 新潟県小千谷市小栗山2453
車で 小千谷ICより25分
2015年の5月、6月の「牛の角突き」開催予定日です。
5月 4日 (月), 13:00 ~ 15:00
山古志闘牛場 新潟県長岡市山古志南平乙986
車で 小千谷IC・長岡南越路スマートICより車で約30分
5月 5日 (火), 13:00 ~ 15:00 山古志闘牛場
5月 24日 (日), 13:00 ~ 15:00 山古志闘牛場
6月 7日 (日), 12:00 ~ 15:00 小千谷闘牛場
6月 21日 (日), 13:00 ~ 15:00 山古志闘牛場
越後の牛の角突きは、山古志闘牛場と、小千谷闘牛場の2カ所で開催されているので注意が必要です。
小千谷闘牛場はナビでアクセスしにくいので
小千谷市立 東山小学校
住所:新潟県小千谷市大字小栗山2357
TEL:0258-59-3155
こちらでナビをしてください。東山小学校では闘牛用の牛を飼育しているそうです。
観覧料:一人2,000円(保護者同伴の小学生以下は無料)
運動靴、座るためのレジャー用シートなどを持参して観覧してください。
あとがき
今年、2015年3月7日(土)に古志の火祭りという小間鶴で、牛の角突きが特別開催されました。取り組みは
1 一 颯 vs 文 平
2 翔 貴 vs 勘 助
3 天の風浜街道 vs 山乃神
4 三五兵工 vs 陽都大王
なんかすごいしこ名ですね。
去年のしこ名では
あおいモーモー vs 誠號
ブッチャードラゴン vs 桃太郎
というのが、私的には受けました。まだ初めの取り組みなんで若い牛なんでしょうか。
今年の越後の牛の角突きも楽しみです。
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