2014年の夏に蚊にさされて、デング熱になった方がたくさんいました。感染者は東京の代々木公園にみんな来ていて、蚊の種類はよくいる「ヒトスジシマカ」だったそうです。
ヒトスジシマカの生態や退治法、デング熱について調べてみました。
ヒトスジシマカってどんな蚊なんでしょうか その生態は?
ヒトスジシマカは体長は約4.5mm、体は黒く、白色の1本の縦線が模様になっています。足は黒白の縞模様、夏になるとどこかしこに飛んでいるイヤなやつです。
幼虫、いわゆるボウフラが3月から4月にかけてあらわれて、一ヶ月後の4月下旬から5月に第一世代の成虫が活動を始めます。寒くなってくる10月まで、7~8世代、幼虫から成虫を繰り返します。
生息地域は世界でも暖かいところ、東アジア、東南アジア、オーストラリア、アフリカなどにヒトスジシマカが分布しています。
世界的にヒトスジシマカが広がった理由が、どうも古タイヤの国際的な流通によるものらしいのです。タイヤの溝の所に卵が産み付けられ、古タイヤなので雨ざらしのところで幼虫も生育できるのでしょう。
ヒトスジシマカの生息地は日本では秋田県と岩手県あたりが北限なのですが、年平均気温が11度になると活動できるので日本の温暖化がすすめば、青森や北海道にも広がっていくかもしれません。
ヒトスジシマカが媒体になっているデング熱はどんな病気?
デング熱、天狗熱じゃないですよ。デングはデングウィルスの名前のことです。
デング熱は、デングウイルスに感染した蚊(ネッタイシマカ・ヒトスジシマカ)に刺されることによって生じるウイルス感染症です。
ネッタイシマカはその名の通り、亜熱帯地方の蚊なので、日本にはほとんど存在しません。
症状は、突然の発熱、頭痛、関節痛、腹痛、下痢などがあります。
熱が引く頃にかゆい湿疹が胸や手足に広がってきます。普通はそのような症状は一週間くらいでおさまり、後遺症も残らないそうです。
ワクチンなどの特効薬はなく、点滴と静養などで回復を待つしかないです。
恐ろしいのは「デング出血熱」です。これは毛細血管や内臓で出血が起こり、重傷になると鼻血や消化器官からも出血があります。デングウィルスに感染した人のなかで1%の確率で患者がでるそうです。
最近では2014年の夏の代々木公園での流行が話題ですが、第2次世界大戦時の日本でも、大阪、長崎、沖縄等で数万人単位でデング熱の患者がでたことがありました。
ヒトスジシマカの卵は越冬する!春はヒトスジシマカの退治のチャンス
デング熱で有名になってしまったヒトスジシマカですが、実は日本では卵で越冬するのです。
このまま放置しておくとまた蚊の大群に悩まされることになります。卵がかえる前に駆除することをまず第一に考えましょう。
ヒトスジシマカはボウフラが住みやすい、水がたまったところに卵を産みつけます。
庭先に放置してある、植木鉢の受け皿、猫よけの水が入ったペットボトル、子どものおもちゃのジョウロ、古タイヤ、防火水槽など・・・ビンや缶など水がたまる物はそのまま放置しないことです。小さくてもヒトスジシマカのボウフラは成長してしまいます。
植木鉢の受け皿などは皿の側面に卵がついていますので、ブラシなどでこすり落としておきましょう。
ヒトスジシマカが出てきてしまったら、とにかく長袖を着たり、虫除けスプレーをしたりして、さされないように注意しましょう。
まとめ
夏になると、手足がシマシマのイヤな蚊がいるなぁと思っていましたが、このヒトスジシマカがデング熱という病気のウィルスを運ぶ役目をしていたとは驚きました。
ポピュラーな蚊なので、時々世界のいろいろなところでデング熱も流行していたようです。
コワイのは最初は一匹の蚊が持ってきたデング熱ウィルスで数万人の大流行することもあるみたいです。
たかが蚊と思わず、気をつけて過ごした方が良いですね。
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