封の開いた小麦粉や米びつ、本にたまったほこりの上などにちょろちょろ動いている茶色い小さな虫・・・チャタテムシをご存じでしょうか。
チャタテムシの生態を調べてみたら効果的な駆除方法が見えてきました。
チャタテムシの生態は どのように増えるのでしょう
チャタテムシ、体長は1mmくらいでかなりちょこまか素早く動きます。お米や小麦粉の中から1匹でも出てきたら、食べる気をなくしてしまいます。
押し入れを掃除していたら、どーっとすごい数のチャタテムシが出てきたら・・ああ、もうぞわぞわしてきました。
さて、春先から梅雨時によく見かけるこのチャタテムシ、どんな生態でどのように増えるのでしょうか。
チャタテムシにもいろいろ種類がありますが、屋内に生息する羽のない普通のチャタテムシ・・実は雄はいないのだそうです。
一般的な昆虫ですと、雄と雌が結婚して卵を産む・・という感じですが。
チャタテムシは単位生殖で卵を産みます。1匹だけですぐ産卵できてドンドン増える虫なんです。
チャタテムシの卵は生まれてから10日間から20日間程度で孵化します。
生まれてすぐあるいは4日目くらいまでにはもう産卵できる・・みたいです。
その上、一生の間に100個から200個の卵を産みます。これではワシャワシャ増えるわけですね。
チャタテムシは湿度とエサがあれば5ヶ月くらいは生き延びます。なんだか今も近くで増殖しているかと思うとぞっとしますね。
チャタテムシはどこから湧いてくる 大発生するのはなぜ
屋内で増えるタイプのチャタテムシ・・彼女らの主なエサはカビです。湿気が多く気温も高い、ほこりっぽいところにはチャタテムシがいるのは間違いないでしょう。
食品工場のようなクリーンルームにさえ、わずかな隙間を利用してチャタテムシは生息しています。
建物内部の天井裏、押し入れ、結露しやすいサッシの溝、キッチン周り、お風呂場などあらゆる場所にチャタテムシは生きています。
チャタテムシは、温度25度~29度、湿度75%でエサとなるカビがはえてくるような高温多湿のところが大好きです。
掃除や換気をしていない押し入れやクローゼット、お風呂場のバスタブのエプロンの裏、食品庫の奥にしまって忘れていた玄米の袋、詰みっぱなしの段ボール等々・・。
気温が高く湿度も多い、梅雨の時期、掃除が滞っている場所には大発生している可能性大です。かび臭いにおいが漂うところ・・・掃除がてらよくチェックしてみましょう。
夏場は気温を下げるのは難しい・・。となれば、換気、清掃、湿度を下げるなどの対策をとって、チャタテムシの大発生を防ぐようにしましょう。
チャタテムシの駆除には殺虫剤が効くというけれど
これだけ卵を産んで増えていくチャタテムシ・・逆に考えると、条件が悪いとすぐに死んでしまうので子孫を残そうという弱い虫の生き残り術であったりします。
バルサンなどの燻煙剤やスプレー状の殺虫剤もよく効くので、いったんはチャタテムシが収まったような感じがあります。
しかし、10日もするとまたチャタテムシがぞろぞろ出てくるのはどうしてでしょうか? それはチャタテムシの卵には殺虫剤は効かないからなのです。
おっかけっこのような状態になりますが、薬剤を使うなら10日ほど経ったら繰り返して使った方が効果的です。
プロの害虫駆除業者が食品工場で大量発生したチャタテムシの駆除に強力な燻煙剤を使用したのですが・・・しばらく経つとまたぞろぞろ出てくる・・。
今度は工場内の壁面に防カビ塗装を徹底的に施したら・・チャタテムシが繁殖しなくなったそうです。
これは殺虫剤よりもエサの元となるカビをなくした方が効果があったということなんだと思います。
チャタテムシのいたところは掃除をしてホコリをとり、風通しを良くして湿度を下げるというのが基本対策なるでしょう。
もうカビのはえていたところは、掃除の後に消毒用のエタノールをしみこませた布で拭いておくと、カビ防止になり、チャタテムシにも効果がありますよ。
まとめ
チャタテムシは温度が25度以下、湿度が60%以下だと、孵化しても成長できない・・みたいです。
気温が0度だと3時間くらいで死んでしまう・・そーいえば冬になると気温の低下のせいかめっきり姿を見せなくなりますね。
しかし暖かくなるとまたぞろぞろと・・! チャタテムシを完全に駆除することは難しいのかもしれません。
風通しを良くして湿度を下げる、掃除をしてエサの元となるホコリやカビが出てこないようにするということで、なるべくチャタテムシと出会わないようにしていきたいものですね。
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