私は両親が早くになくなり、主人と結婚した頃は私の実家に二人で住んでいました。娘もできて、新築に引越しとなったのですが、実家に私の家の古い仏壇が残っている・・そこで位牌だけ残して新居には新しい仏壇を買うことにしました。
私がどのように仏壇を買い換えたのか紹介したいと思います。
仏壇の買い換えは新車のディラーを見に行くみたいです
まずは新しい仏壇をどこで買うか・・・車で2~3件お店を回ってみました。予算は30万円から40万円くらい、小さいのがいいなと軽く考えていました。
仏壇は以前はテレビのある和室の床の間のわきに仏壇置き場があり、そこにおいてありました。
しかし今度はリビングではなく、私の仕事部屋におくことになりました。月に一度、お坊さんがお経をあげにやってきますが、それ以外の日はあまり大げさにしたくありません。
置く場所が洋間のこともあり、洋風のモダン仏壇にすることにしました。飾る仏様や大師様を宗派により正しくお供えすれば、仏壇の外観は違っていてもかまわないようです。
これらの知識は仏壇屋さんが丁寧に教えてくれました。やはり仏壇は高級品なんでどこの仏壇屋さんも対応は良かったです。
少し予算がオーバーしましたが、古い仏壇の処理料金は無料にしてくれるし、お坊さんが来たときのためにたためる木のテーブルもあったところで仏壇を買うことにしました。
決まった後も別な仏壇屋さんから電話がきました。もう他で契約したと伝えると
「そうですか・・もう少し値引きもできたんですが、残念です。」
まるで新車のディーラーさんみたいです。しかし仏壇は車と違うし安ければいいというものでもありません。自分の先祖の魂に入ってもらうところですから、納得いくよう選んだ方が良いと思います。
仏壇の処分は仏壇屋さんにお任せしましょう。その名も「お焚きあげ」
以前住んでいた私の実家は解体して土地だけにすることになっていました。まずはお寺に連絡して新しい仏壇を買うことにしたのですがどのようにすればよいか相談しました。
すると、
「古い仏壇から、魂を抜く儀式をやります。その後に仏壇を処分してもらってください。引っ越ししてから新しい仏壇に魂を入れますので、また連絡をください。」
最後の月行の日、なにやらお経がいつもより長かったですが、お坊さんに古い仏壇から魂を抜いてもらえたようです。
そこで新居の完成も予想でき、引越の日取りも決まった頃に仏壇屋さんに来てもらいました。
仏壇屋さんは
「私どものほうできちんと供養してから処分いたしますのでご安心ください。」
仏壇の処分は「お焚きあげ」と言い、お経を上げながら燃やすそうです。人形供養、針供養みたいな感じなのでしょう。
「古い仏壇は引き出しがたくさんあります。中は全部確認されましたか?」
黒い小さな気づかない引き出しがあり、写真やメモ書き、ろうそくなんかがけっこうな量、出てきて驚きました。
大人二人がかりで1.5m×1m位の仏壇がトラックに積み込まれて運ばれていきました。他の仏壇屋さんでは処分料金が2万円くらいと言われていたので良かったかなと思います。
新しい仏壇はお坊さんに魂を入れてもらいます
新居へ引越も無事終わり、今日は新しい仏壇に魂を入れてもらいます。お坊さんから
「墨汁と小筆、墨汁を入れる小皿を用意してください。筆ペンではダメです。」
と魂を入れるためにこれらを用意しておくよう言われていました。きっと、お坊さんが紙を持ってきて何か書くのではないかと勝手に思っていましたが。
ちょっと違ってました。お坊さんはまず、丁寧にお経をあげてくれました。いつもとは違う感じです。そしておもむろに小筆に墨をつけると・・・
仏壇の仏様の前でなにやら文字を書いていました。紙でなく、空気に書いている感じでした。
これで新しい仏壇の仏様に魂が入ったようです。初めて見たので驚きました。ちなみにうちは曹洞宗です。他の宗派では違うかもしれませんね。
あとがき
初めて仏壇を買う場合もこのような魂を入れる儀式があるようです。同じ仏壇を引っ越すだけでもやるところもあるそうな。
最近は少子化で長男長女しかいないところもあり、仏壇の処分にも困るようです。マンションなどでは小さいコンパクトな仏壇の方がいいかもしれませんね。
しかし先祖は大事にしたいもの。くれぐれも簡単に仏壇を粗大ゴミにだすとかはやめておいた方がよいと私は思います。
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